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2009年10月12日 (月)

「代用品」

今日の映画の主たるテーマは「代用品」。それに囲まれながらも、決して満足できない人間の「空虚さ」。このことが非常に胸に迫ってきて、切なく、苦しくなった。

分かりやすい例えでは、「乗り物」は「足」の代用品。「テレビ・映画」をはじめとする「娯楽」は「誰かの体験」の代用品。ここにこうして向かっている「パソコン」は「頭」の代用品。「サービス業」と名のつくものはすべて、「自分」の代わりに何かをしてくれる。考えてみれば、「食べ物」は農家でもない限り自分で作ることはほとんどないし、「言葉」ですらも、これを操っている我々の経験から生み出されたものではない。

思うに我々人類が、手足の代わりに「道具」を用いだしてから、この「空虚さ」は始まったのだと思う。人間を除く動物は、全部自分でしなければならないから、そんなことを考えていては、飢え死にしてしまう。

もっと便利に、もっと快適に、と突き詰めていけばいくほど、どんどん大きくなる「穴」。これが現代を生きる我々の「業(ごう)」なのだろう。

でも、そんなことばかり嘆いていては、まさしく「蟻地獄」で沈み込むばかりで、先に進むことができない。では、どうしたら良いのか。

私も常日頃「からっぽ」だと感じている一人だ。明確な答えはない。ただ、それを感じている自分は確かに「ここにいる」のだ。それすら見失わないように、まず「からっぽの自分」を感じよう。

衝撃的な映画のラストシーン。「幸福」を感じたはずの「代用品」の彼女は、最期は「幸福」だったのだろうか。

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