« ああもうややこしい! | トップページ | 再び詠める »

2010年1月10日 (日)

子音を聞き分ける鋭さ

昨日、BSをなんとなく見ていたら、「競技かるた」の名人戦、クイーン戦をやっていて、途中からだったものの、結果的に引き込まれて放送終了まで見ていた。試合結果は名人位、クイーン位ともに「防衛」で、しかも名人は12連覇、クイーンは6連覇という偉業となった。

どちらも挑戦者は非常に善戦した。特に名人戦は全5戦中3勝で名人位獲得となるのだが(クイーンは3戦中2勝)、挑戦者は2戦先取で名人を瀬戸際まで追いつめたものの、名人が驚異的な粘りでそれをひっくり返してしまった。

「競技かるた」は「畳の上の格闘技」と言っても良いほどの激しいもので、しかも、刻一刻と変わる、自陣・相手陣・読み終わった札の全ての状況を演算しなおさなければならないほど、集中力が必要。これを一日中行って決着をつける、というのは並大抵のものではない。

かるたには「決まり字」と言って、ここまで読みあげられれば、その札を取ることができるという「法則」のようなものがある。「む・す・め・ふ・さ・ほ・せ」で始まる歌は1首ずつしかないので最初の1音で判断できるが、「大山札」と言って、上句の上5音を聞いただけでは特定できず、6音目で判断せざるを得ないものもある。

しかし、決まり字は刻一刻と変わる。大山札だからと言って、常に6音聞かなければ取れないものではないのである。それが演算力と集中力を試される大きな理由である。

例えば、「は」で始まる札は、「はるすぎて」「はるのよの」「はなのいろは」「はなさそふ」の4首ある(出典ウィキペディア等)。競技途中で、「はるのよの」「はなさそふ」が読まれた状態だったとすれば、残りは「はるすぎて」か「はなのいろは」になるが、この時点で決まり字は「はる」か「はな」になり、「はる」と読まれただけで「はるすぎて」を取ることができるのである。

ただ、名人やクイーンを狙える実力の持ち主は、「決まり字」ならぬ、「決まり子音(母音)」と言っても良いくらいの聴覚を持っているらしい。

例えば先の例で、「はな」で始まる歌は2首あったが、次の1音は「No」と「Sa」。この「N」と「S」を聞き分けることで、コンマ3秒と言われる攻防の中で、ずっと優位に立てるのだという。これは解説を行っていた元クイーン位の方がおっしゃっていたことだが、それを当然のように、こともなげに言ってしまうことに驚愕した。

そこで、よいしょ詠める、

敵陣を 一陣の風で 薙(な)ぎ払う 鋭き刃(やいば)の 指の切先

お粗末。

・・・「あひみての のちのおもひに」かあ。。。

« ああもうややこしい! | トップページ | 再び詠める »

文化・芸術」カテゴリの記事

日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

映画・テレビ」カテゴリの記事

短歌」カテゴリの記事

言語・ことば」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/515702/47257905

この記事へのトラックバック一覧です: 子音を聞き分ける鋭さ:

« ああもうややこしい! | トップページ | 再び詠める »

無料ブログはココログ

最近のトラックバック