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2015年3月

2015年3月14日 (土)

私の秘密(2)(「ハピネスチャージプリキュア!」アフターストーリー3)

予想以上に長くなってしまいそうだったのと、私自身の調子がかなり悪いので、一旦区切ってしまいました。続きです。

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私の秘密(2)

○月△日 日曜日 晴れ

昨日は私が相楽くんのことを初恋の相手と認識し始めたところまで書いた。今日はその続き。今日までのことが書ければいいな、と思う。

しばらくは、自分の思いを抱えたまま、何もないふりをして、相楽くんやめぐみちゃんと接していた。でも、学年が上がるたびに、周りのみんなもいろいろとそわそわしてくる。私も自分の思いを伝えたいという気持ちがどんどん募っていった。

そして今から3年前、この年は一生忘れられないと思う。

4年生の3学期のバレンタインデー。私は相楽くんのためにチョコレートを作った。そして、自分の思いを伝えようと思って、授業が終わった時に相楽くんを呼びとめた。

相楽くんはもういろんな女の子からチョコをもらっていたことは知っていた。でも、自分の思いを込めて「誠司くん、あのね、私・・・」。そう言って渡そうとした時、間が悪いことにめぐみちゃんが「何してるの?」と私たちのところに来てしまったの。

相楽くんは「ゆうこからチョコをもらったんだ。」とめぐみちゃんに答えた。めぐみちゃんが「ゆうゆうの作ったお菓子はおいしいんだよね」と言ったら、相楽くんは「めぐみにもちょっと分けてやるよ」と言って、半分にして渡してしまった。

相楽くんとめぐみちゃんに悪意があったわけじゃない。二人とも「おいしい」と言ってくれたことはうれしかったけれど、私にはショックだった。相楽くんのいちばん好きな女の子はめぐみちゃんであって、私じゃない。そのことは前々から気付いていたけど、その現実を突き付けられて、その晩は一晩中泣き明かしたことを覚えてる。

翌日からは、私は「誠司くん」と呼ぶのをやめて「相楽くん」と呼ぶようにした。相楽くんは、初めは怪訝な顔をしていたけど、いつの間にか、私のことを「大森」と呼ぶようになった。

でも、この火種はずっと私の心の奥底にくすぶり続けていた。

それからほどなくして、私の愛犬だった「デビット」が急に死んでしまった。失恋のショックと重なって、しばらくは大好きなごはんも喉を通らなかったわ。

そんな頃、世界は、しばらく前から始まっていた幻影帝国の侵略が激しさを増していた。それを救えるのは「プリキュア」という戦士たちだけなんだけれど、かなり劣勢だということをニュースで聞いた。ニュースでは、幻影帝国によって、多くの農地が荒らされてしまって、多くの人たちが食べるものにも困っている、ということも伝えていた。

ぴかりが丘にも、だんだん侵略の跡が目立つようになってきた。ぴかりが丘最強とうたわれていた「キュアテンダー」も行方不明になったと聞いた。私は、早くこの混乱が収まって、世界中の人たちが、お腹一杯ごはんを食べられるように、とずっと強く願っていた。

そんな時だった。いつものように星に願いを込めていた私のところに、何か赤く光るものが落ちてきた。それは、すぐに「プリチェンミラー」と「プリカード」に形を変えた。

私は自分が「プリキュアに選ばれたんだ」とすぐに悟った。すると、部屋の鏡の中から、男の人が出てきた。もちろん私はびっくりした。

男の人は「ブルー」という地球の神様だった。神様は、私がプリキュアに選ばれたことを告げて、こう言ったわ。

「人間が生きていく上で、いちばん重要なのは食べることだ。また、その食べ物は多くの人たちの愛によって作られる。君はそのことをよく知っているからプリキュアに選ばれた。そしてその食べ物を得るためには、大地の力が必要不可欠だ。大地の力はそのまま地球の力だ。だから、君のプリキュアとしての力も大きなものとなるだろう」

私は自信がなかったけれど、早くプリキュアになりたいと思った。いろいろなショックを戦うことで吹き飛ばして忘れたかった。でも、神様はこう続けた。

「ただ、今は君の心がかなり乱れている。原因は僕には分からないけれど、すごく疲れていることだけは見て取れる。こんな状態で戦うのは危険だ。それにまだ君は小さい。キュアテンダーの行方が分からなくなったけれど、他の地域のプリキュアが助勢に来てくれていて、ぴかりが丘はとりあえず守られている。それに僕の知らないプリキュアが戦っているらしい。だから、君がもう少し成長して、今の心の乱れが落ち着いてきたら、その時はお願いしようと思う。それまでは、これは僕が預かっておくよ」

そう言って、神様は私のプリチェンミラーとプリカードを持って、鏡の中へ帰って行った。後から分かったことだけれど、神様の知らないプリキュアとは、「キュアフォーチュン」こといおなちゃんだったのね。テンダーがいおなちゃんのお姉さんで、敗れてしまったお姉さんの力を引き継いで、いおなちゃんはプリキュアになった。いおなちゃんとは同級生だから、いおなちゃんは5年生の時からプリキュア活動をしていた計算になる。改めて考えると、すごいことよね。

そんなことがあってからは、デビットが死んでしまってからやめていた朝の散歩を、ジョギングとして始めた。プリキュアとして一度は選ばれたのだから、神様が次に私にお願いしてくるまで、もっと強くなっておきたかったから。そして、朝の一瞬でも、ジョギングする相楽くんと言葉を交わしたかったから。

それからあっという間に3年がたって、中学1年の3月頃のこと。プリキュアと幻影帝国の戦いは一進一退のこう着状態だった。ぴかりが丘はキュアフォーチュンがなんとか守っていてくれていた。それに、「キュアプリンセス」という新しいプリキュアが戦っているらしいけれどちっとも勝てない、といううわさを聞いていた。それがひめちゃんだったのね。

私は、ジョギングをして、おなかを減らして、ごはんをいっぱい食べて、お店のお手伝いをするという毎日を過ごしていた。めぐみちゃんと相楽くんの関係については、チクッと心が痛むこともあるけれど、応援したいと思うようになっていた。

そんなある日、再び神様が私の前に現れた。神様はこう言ったわ。

「君はあれから3年でずいぶんと成長した。今こそ、君にプリキュアになってもらいたい。ぴかりが丘ではキュアプリンセスが戦っているが、彼女自身の内面の問題で勝てないでいる。キュアプリンセスにはパートナーが必要で、これから探すように彼女に言うつもりだ。君には、キュアプリンセスと彼女のパートナーのチームに入って、助勢をしてほしい。また、相談にも乗ってやってほしい」

私は承諾して、プリチェンミラーとプリカードを神様から受け取った。そして、神様に促されて、変身してみた。プリキュアとしての私の名前は「キュアハニー」と決めていた。

変身して気付いたことがある。他のプリキュアはみんな左手に「ラブプリブレス」をしていて、それをたたいていろいろな技を出す。でも私にはそれがない。代わりにバトンを持っていた。神様もそれには驚いたみたい。ただ、他のプリキュアよりも強力な技が出せそうだ、と言ってくれた。

それに、自分でも信じられないくらい、気持ちが前向きになって、明るい気分になる。めぐみちゃんにも言われたことがある。「ゆうゆうはハニーに変身すると、すごく明るくなるね」って。多分、自分の中の「変わりたい。くすぶっている私の気持ちを晴らしたい」という気持ちが原動力になっているんだと思うの。

神様からは自分がプリキュアであることは家族にも秘密にしておくこと、と言われていたけれど、私は家族にはすぐに話してしまった。私には「お店のお手伝いをする」という、大切で自分もおろそかにしたくない役割がある。私がプリキュア活動することで、その分、家族には迷惑をかけるからだ。もちろん家族は驚いて、そんな危険なことをするなんて、と反対した。でも私は、ごはんを食べるみんなの笑顔を守るために戦う、と言って説得した。

そうは言っても、私は積極的に戦いをするような性格ではない。だから、しばらくはお店の近くで戦闘があった時に、お店を守るためだけに戦っていた。

そんな時に、またお店の近くで戦闘があった。私が物陰に隠れて変身しようとしたら、お客さんたちが避難したお店の前で変身しようとする二人の姿を見つけた。それが「キュアラブリー」ことめぐみちゃんと「キュアプリンセス」ことひめちゃんのコンビ、「ハピネスチャージプリキュア」だった。

私は親友二人がプリキュアだと知ってうれしかった。本当はすぐにでも仲間になりたかったけれど、なかなか言い出せなかった。神様にも打ち明けるタイミングを相談したけれど、「ゆうこが言い出せるタイミングはきっと来る。焦らなくてもいい」と言われてしまった。

ラブリーとプリンセスの「ハピネスチャージプリキュア」は、しばらくは快進撃を続けた。でも、二人のことは気になって仕方がなかったので、いつも二人の後をこっそりつけていたりした。

私がキュアハニーとしてラブリーとプリンセスの前に堂々と現れたのは、相楽くんの通う空手道場、つまりいおなちゃんのおうちが、サイアークに襲われた時。ラブリーとプリンセスがピンチになったし、何と言っても、相楽くんを助けたかったから。その時は、「しあわせご飯愛のうた」を歌って帰っただけだけど、翌日、学校中でこの歌がはやったのがきっかけになって、やっとめぐみちゃんとひめちゃんに、自分がハニーであることを打ち明けることができた。

仲間になってから起きたことは、これまでに日記に書いてきたとおりだけれど、書いていないことを少し補足しようと思う。

ハピネスチャージプリキュアがフォーチュンこといおなちゃんを仲間に迎えて、ますます強くなっていった頃から、私は神様から世界中のプリキュアの助勢と相談に乗ってほしいと言われることが多くなった。「プリキュアにはかなり強い精神力が必要だ。負け続けているプリキュアには、何か理由があるはずだから、話を聞いてやってほしい」ということだった。

プリキュアには神様から二つの厳しい掟を言いつけられている。一つは、私が早々に破ってしまった、自分がプリキュアであることを秘密にすること。もう一つは、恋愛をしてはならない、ということだった。

「恋愛禁止」という掟は、神様自身の辛い思い出から生まれたもの。でもそれはかなり後になってから分かったこと。しかも、ハピネスチャージプリキュアしか知らない。

全て終わった今だから話せることだけど、相談に乗ったプリキュアの悩みのほとんどは、「プリキュア活動」と「恋愛禁止」のはざまで苦しんでいることだった。つまり、みんなは恋をしているのにできない、恋をしたいと悩んでいたの。

プリキュアだって一人の女の子。それにみんな「年頃」だし、恋したいと思うことはごくごく自然なこと。そんな気持ちを押し隠しせば、気持ちが不安定になって、戦いに集中できなくなることだって、当然だと思う。

だから私は自分の経験を話した。相楽くんのことを今でも思い続けている自分がいる、でもその人を守りたい、という気持ちが自分を強くしてくれている。そもそもプリキュアの力は「強い愛」から生まれるものだから、今はそういう状況ではないかもしれないけれど、ある人を好きになったりする気持ちは押し殺さなくてもいい、ってアドバイスをした。神様は見ていたかもしれないけど、その後に特に何も言われなかったから大丈夫だと思った。それに、一進一退だった幻影帝国との戦いがプリキュア側に優勢になったのも、手前みそにはなるけど、私が相談に乗るようになってからだと思う。

それから私たちは、ミラージュさんを解放した。ミラージュさんも神様への愛が忘れられなかったのね。そして、その黒幕だった「レッド」という神様と戦うことになった。

相楽くんがレッドさんに洗脳されてしまった時は、失恋した時以上にショックだった。ただ、相楽くんがそうなってしまったのは、めぐみちゃんを守りたかったのに逆に今は守られている、という焦りがあったから。でも、私たちも相楽くんがいろいろと助けてくれていたことに、甘えていた。人は、支え、支えられるという大事なことを忘れてしまっていたのは、人の幸せを願う「ハピネスチャージプリキュア」と名乗るには、失格だわ。

でも、だからこそ、めぐみちゃんは、相楽くんと真剣に向き合った。だから、洗脳から解放することができた。私はちょっと嫉妬したけれど、もうその時には、自分の気持ちのうずきはなくなっていた。

その後のレッドさんとの戦いは苦戦して、私自身も封印されてしまった。めぐみちゃんが封印されそうになった時に、それを相楽くんがかばった。そのおかげでめぐみちゃんは、「フォーエバーラブリー」になった。その姿は本当に神々しくて、愛に溢れていた。その大いなる愛でレッドさんの苦しみも解放することができた。

全てが終わった後、私たちは神様から新しい「愛の結晶」をもらった。相楽くんとめぐみちゃんは、大切な人ができたらその人に渡す、と言っていたけど、もうあのアイコンタクトを見れば、お互いがお互いを大切に思い始めていることが分かったわ。私自身も、自分の気持ちをごまかすために、二人を応援しなくても、もう大丈夫だと思った。

私が愛の結晶を渡したいのは、一緒にごはんを食べたいと思えるような人だけど、まだそういう人は現れていない。ただ、新しく私のそばにいてくれる「人」ができた。正確には「妖精」。かつて「プリキュアハンター・ファントム」として恐れられていた、「ファンファン」だ。ファンファンは元々のパートナーだったミラージュさんの元を離れて地球に残った。私にはパートナーの妖精がいなかったので、とてもうれしい。

私は家族にファンファンを紹介した。しかも、ファンファンは、なぜか人間の姿になれる力が残っている。お父さんには警戒されているけれど、料理を教えてもらったりして、仲が悪いわけではないみたい。

ファンファンは、「いつかゆうこに『おいしい』と言ってもらえる料理を作る」と意気込んでいる。まだ手元がおぼつかないところがあるけど、きっと上手になるよ。そして、私にごちそうしてね。待ってるよ。

<終わり>

2015年3月11日 (水)

私の秘密(1)(「ハピネスチャージプリキュア!」アフターストーリー2)

ハピプリでは、めぐみと同じくらいゆうゆうが好きでした。4人の中で「保護者」的な立ち回りをする役割でしたが、どうしてあの年齢であそこまで「達観」できるのか不思議でした。また、「癒し系」と公式で紹介されている割には、「秘密・ミステリアス」な部分が多すぎて、つかみどころのないキャラでもありました。でも、失恋経験があると言う衝撃的な告白が本編であってから、何か打ち明けたくても打ち明けられないような「悲しみ」をどこか抱えているのではないか、という思いが私の中でずっと燻っていました。結局、本編では何も語られませんでした。その代わりと言っては何ですが、最終回で、めぐみと誠司を一瞥してから去っていくゆうゆうの姿に、いろいろな想像が膨らみ、何か書きたいと思っていながら、なかなか着手できずにいました。

ただ、今週末には公式のコンプリートブックが発行されます。恐らくそこで、ゆうゆうについての「裏設定」が制作側から明かされるだろうと思いますので、その前に何とか自分なりの解釈をまとめたいと思います。

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「私の秘密」(1)

○月×日 土曜日 曇り

私は大森ゆうこ。私のおうちは、自慢になっちゃうかもしれないけど、ぴかりが丘の人気弁当店「おおもりご飯」。毎日たくさんのおいしいお弁当を作るお父さんと、それを盛り付ける優しいお母さん、そしてお姉ちゃんと一緒に暮らしている。あ、今は妖精のファンファンも一緒ね。

そして私には、もう一つの「姿」がある。これを書いている机の隅に、その証である「プリチェンミラー」と「プリカード」が置いてあるんだけど、それを使って変身する「キュアハニー」としての姿。ほんの一カ月前くらいまでは、私はハニーとして、私の親友であるめぐみちゃん(ラブリー)、ひめちゃん(プリンセス)、いおなちゃん(フォーチュン)と、チーム「ハピネスチャージプリキュア」として、一緒に幻影帝国と戦っていた。

いろんなことがあったけれど、私たちは平和を取り戻すことができた。最終的には、めぐみちゃんがその「ビッグな愛」で、幻影帝国の黒幕だった「レッド」という神様を救った。そんなことができたのは、もちろんめぐみちゃん自身がすごく強くなったからだけど、それだけではなくて、世界中のプリキュアや、世界中の人たちの大きくて温かい祈りがあったことも忘れてはいけないと思うの。

でも、今日書こうとしていることは、プリキュアとしての私や仲間たちのとの戦いのことではなくて、ずっと私の心の中で秘めていること。家族はもちろん、めぐみちゃんたちや、私たちのプリキュア活動を支えてくれた相楽くん、私をプリキュアにしてくれた神様、そしてそこで眠っているファンファンにも言えないこと。まだそういう人たちに話すことはできないけれど、私自身が忘れないためにも、世界が平和になった今だからこそ書き留めておきたいと思った。

私は、みんな、特にめぐみちゃんから「ほんわかしていて癒し系だね」とたびたび言われる。もちろん、それを聞いて嬉しくないわけではないけれど、「本当はそんな子じゃないの!」と叫びたくなることがある。その理由は、私がプリキュアに選ばれるずっとずっと昔のことから話さなければならない。

めぐみちゃんと相楽くん、そして私は、物心つくかつかないくらい頃からの幼なじみ。めぐみちゃんと相楽くんは、おうちがお隣同士で、赤ちゃんの時から兄妹のように育った。私はあとからお友達になったんだけど、きっかけは、めぐみちゃんと相楽くんのお母さんたちが二人を連れてお店に来た時。

私は小さい頃すごい人見知りだった。二人に初めて会った時も、お母さんの後ろに隠れてもじもじしていたんだけれど、めぐみちゃんが「ゆうこちゃん、一緒に遊ぼ!」と私の手を引っ張って、相楽くんと一緒に公園に連れて行ってくれた。そこでどんな遊びをしたのかもう忘れてしまったけれど、このことだけははっきりと覚えてる。

それからは三人でよく遊ぶようになった。ただ「遊ぶ」とは言っても、まずめぐみちゃんが何かに興味を持ったら真っ先にそれに飛びついて、相楽くんがそのめぐみちゃんの危なかっしい行動をフォローするということの繰り返し。私はそんな二人の積極性にはついていけなくて、いつも少し離れたところからそれを見ている感じだった。でも、それがつまらないということでは決してなくて、三人で一緒にいること自体が楽しかった。

そんな関係に少しずつ変化が起きてきたのは、今思い返すと、私たちが小学校に上がるちょっと前のことだと思う。めぐみちゃんのお母さんは元々体が弱かったんだけれど、その頃少し具合が悪化して、お母さんのお手伝いが忙しくなった。すると、相楽くんが急に空手を始めた。後から分かったことだけど、いおなちゃんのおうちの道場ね。

理由を聞くと、「強くなってめぐみちゃんのことを守りたい」ということだった。その時はまだ、その意味はよく分からなかったけれど、この時から相楽くんはめぐみちゃんのことを意識し始めていたのね。

それからは、三人で遊ぶ時間が少しずつ減っていった。それでも、三人で会える時は一緒に遊んだ。でも、どこか私は寂しさを感じていたのね。それである時、公園に犬が捨てられているのを見つけて、その子を飼いたいと思った。

でも、私のおうちは食べ物を扱うお店。お父さんとお母さんに相談したけれど、うんと言ってくれなかった。それに、その犬もなかなか私に心を開いてくれなかった。だからどうしても、お父さんとお母さんに認めてもらいたくて、そして、その犬に懐いてもらいたくて、一生懸命、その子のためにごはんを作って毎日公園に運んだ。お父さんとお母さんは、すぐに諦めると思っていたみたいだけど、私は頑張った。

ある日、その犬は私のごはんをきれいに食べてくれた。私はとっても嬉しかった。お父さんとお母さんも、事ここに至って、私が全部世話をすることを条件に、やっと飼うことを許してくれた。私は、その新しいお友達を「デビット」と名付けた。それからのデビットとの生活は、前に日記に書いていた通りね。

私は、早起きしてデビットを散歩させるのが日課になった。すると、相楽くんも毎朝同じ時間にジョギングしていて、よく会うようになった。相楽くんは朝ごはんの前にジョギングをしているので、お腹が減っているみたいだった。私は小腹の空いた相楽くんに、何か上げられるものはないかな、とお母さんに相談した。

お母さんには「はちみつを使ったキャンディなんかどう?」とアドバイスをもらった。はちみつは元々私の大好物だったし、仲良しの相楽くんのために何かできるのが嬉しくなった。作り方はお母さんから教えてもらったんだけど、子どもの私でもできるようなシンプルなものだった。初めは焦がしてしまったり、熱いキャンディ生地にやけどしたりして失敗したけれど、何度か挑戦するうちに上手にできるようになった。

自分でも納得できるようなものができるようになったある朝、そのキャンディをいくつか持って、デビットの散歩に出かけた。すると同じ時間に相楽くんと会えた。

いつもは挨拶くらいですれ違う程度だけれど、その朝は相楽くんを呼びとめた。びっくりした相楽くんに、私は「いつもお腹がすいているでしょ?朝ごはんの邪魔にならない程度にお腹の足しになるものを用意してきたの。ちなみに私の手作り」と言ってキャンディを差しだした。

相楽くんは私の手からキャンディを受け取ると口に入れて、「うまい。ゆうこちゃんは料理が上手なんだね」とほめてくれた。そして、「これ、売り物になるよ。お店のお弁当のおまけとしてお客さんに上げれば、喜んでくれるんじゃないかな」とすごいアドバイスをくれた。

私は家に帰ると、そのことをお父さんとお母さんに喜んで話した。そうしたら二人ともそれに賛同してくれて、このキャンディをお弁当を買ってくれるお客さんへのおまけとすることにした。お客さんにもこのキャンディは好評だった。私はキャンディを作るのも日課になった。しかもキャンディは、少しお店の売り上げにも貢献するくらいになった。

私はそんなアドバイスをくれた相楽くんのことを、だんだん意識してきたことが自分でも分かった。小学校に上がってからははっきりとこれが「初恋」だということに気づいてしまった。相楽くんはカッコいいし、誰にでも優しくて、他の女の子にも人気があったけれど、やっぱりめぐみちゃんしか目になかったみたい。だから、それだけに私の「片思い」はだんだん苦しくなってきた。

もう長くなっちゃって、夜も遅くなったから、一度ここで終わろうと思う。続きは明日。

<続く>

2015年3月 1日 (日)

「Go!プリンセスプリキュア」第5話 ベリーベリーベリーショートインプレッション

本日も出掛けていたので、ほんのちょっとだけ。

きららが二週にわたってフィーチャーされました。前回、プリキュアになるのを拒んだきららをはるかがどう説得するか、きららがどう受け入れるのかが気になるポイントでしたが。。。

はるかはもちろん、きららを誘いますが、きららはさすがにトップモデル。忙しいからプリキュアをやっている暇はないと、あしらわれてしまいます。しかし、きららは自分のスケジュールに付き合うよう、はるかを誘いました。

きららのスケジュールに付き合うことで、きららがどれだけ大変な努力をしているかをはるかは思い知らされます。そこで、本心は一緒にプリキュアをしてほしいけれど、それを邪魔することはできない、ときららの言い分を受け入れてしまうのでした。

しかし、それによって、逆にきららの調子が狂います。オーディションでのはるかのアドバイスのことを思い出しては、心がかき乱されてしまうのでした。

オーディション合格の通知をうけたきらら。しかし、外ではフローラとマーメイドが苦戦していました。

物語の王道としては、断ってしまうところでしたが。。。

なんと、きららは自分からプリキュアをすることを選んだのでした。そして、みなみにも「みなみん」という呼び名をつけて、友達宣言をするのです。

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きららは今までの黄色キュアとは一線を画す子ですね。そして、自分が200%頑張ればよい、という理論ですが、非常にメンタルが強いです。

もちろん、地の強さだけではありません。恐らく、みなみと同様に、はるかのように自分の懐にすっぽり入ってくるような友達が今までいなかったと想像されます。心の奥底では、寂しさもあったのかもしれません。

私のような豆腐メンタルは、プリキュアのような強さに憧れます。だから、私はプリキュアが好きなのだと、改めて思いました。

さて、3人がそろいました。これまで、構成の田中仁さんが一人で脚本を仕上げていました。しかし、これによって基礎ががっちり固まった印象があります。これから、各話担当の脚本家さんたちが、どういう「料理」を見せてくれるでしょうか。楽しみにしたいと思います。

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