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2015年3月11日 (水)

私の秘密(1)(「ハピネスチャージプリキュア!」アフターストーリー2)

ハピプリでは、めぐみと同じくらいゆうゆうが好きでした。4人の中で「保護者」的な立ち回りをする役割でしたが、どうしてあの年齢であそこまで「達観」できるのか不思議でした。また、「癒し系」と公式で紹介されている割には、「秘密・ミステリアス」な部分が多すぎて、つかみどころのないキャラでもありました。でも、失恋経験があると言う衝撃的な告白が本編であってから、何か打ち明けたくても打ち明けられないような「悲しみ」をどこか抱えているのではないか、という思いが私の中でずっと燻っていました。結局、本編では何も語られませんでした。その代わりと言っては何ですが、最終回で、めぐみと誠司を一瞥してから去っていくゆうゆうの姿に、いろいろな想像が膨らみ、何か書きたいと思っていながら、なかなか着手できずにいました。

ただ、今週末には公式のコンプリートブックが発行されます。恐らくそこで、ゆうゆうについての「裏設定」が制作側から明かされるだろうと思いますので、その前に何とか自分なりの解釈をまとめたいと思います。

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「私の秘密」(1)

○月×日 土曜日 曇り

私は大森ゆうこ。私のおうちは、自慢になっちゃうかもしれないけど、ぴかりが丘の人気弁当店「おおもりご飯」。毎日たくさんのおいしいお弁当を作るお父さんと、それを盛り付ける優しいお母さん、そしてお姉ちゃんと一緒に暮らしている。あ、今は妖精のファンファンも一緒ね。

そして私には、もう一つの「姿」がある。これを書いている机の隅に、その証である「プリチェンミラー」と「プリカード」が置いてあるんだけど、それを使って変身する「キュアハニー」としての姿。ほんの一カ月前くらいまでは、私はハニーとして、私の親友であるめぐみちゃん(ラブリー)、ひめちゃん(プリンセス)、いおなちゃん(フォーチュン)と、チーム「ハピネスチャージプリキュア」として、一緒に幻影帝国と戦っていた。

いろんなことがあったけれど、私たちは平和を取り戻すことができた。最終的には、めぐみちゃんがその「ビッグな愛」で、幻影帝国の黒幕だった「レッド」という神様を救った。そんなことができたのは、もちろんめぐみちゃん自身がすごく強くなったからだけど、それだけではなくて、世界中のプリキュアや、世界中の人たちの大きくて温かい祈りがあったことも忘れてはいけないと思うの。

でも、今日書こうとしていることは、プリキュアとしての私や仲間たちのとの戦いのことではなくて、ずっと私の心の中で秘めていること。家族はもちろん、めぐみちゃんたちや、私たちのプリキュア活動を支えてくれた相楽くん、私をプリキュアにしてくれた神様、そしてそこで眠っているファンファンにも言えないこと。まだそういう人たちに話すことはできないけれど、私自身が忘れないためにも、世界が平和になった今だからこそ書き留めておきたいと思った。

私は、みんな、特にめぐみちゃんから「ほんわかしていて癒し系だね」とたびたび言われる。もちろん、それを聞いて嬉しくないわけではないけれど、「本当はそんな子じゃないの!」と叫びたくなることがある。その理由は、私がプリキュアに選ばれるずっとずっと昔のことから話さなければならない。

めぐみちゃんと相楽くん、そして私は、物心つくかつかないくらい頃からの幼なじみ。めぐみちゃんと相楽くんは、おうちがお隣同士で、赤ちゃんの時から兄妹のように育った。私はあとからお友達になったんだけど、きっかけは、めぐみちゃんと相楽くんのお母さんたちが二人を連れてお店に来た時。

私は小さい頃すごい人見知りだった。二人に初めて会った時も、お母さんの後ろに隠れてもじもじしていたんだけれど、めぐみちゃんが「ゆうこちゃん、一緒に遊ぼ!」と私の手を引っ張って、相楽くんと一緒に公園に連れて行ってくれた。そこでどんな遊びをしたのかもう忘れてしまったけれど、このことだけははっきりと覚えてる。

それからは三人でよく遊ぶようになった。ただ「遊ぶ」とは言っても、まずめぐみちゃんが何かに興味を持ったら真っ先にそれに飛びついて、相楽くんがそのめぐみちゃんの危なかっしい行動をフォローするということの繰り返し。私はそんな二人の積極性にはついていけなくて、いつも少し離れたところからそれを見ている感じだった。でも、それがつまらないということでは決してなくて、三人で一緒にいること自体が楽しかった。

そんな関係に少しずつ変化が起きてきたのは、今思い返すと、私たちが小学校に上がるちょっと前のことだと思う。めぐみちゃんのお母さんは元々体が弱かったんだけれど、その頃少し具合が悪化して、お母さんのお手伝いが忙しくなった。すると、相楽くんが急に空手を始めた。後から分かったことだけど、いおなちゃんのおうちの道場ね。

理由を聞くと、「強くなってめぐみちゃんのことを守りたい」ということだった。その時はまだ、その意味はよく分からなかったけれど、この時から相楽くんはめぐみちゃんのことを意識し始めていたのね。

それからは、三人で遊ぶ時間が少しずつ減っていった。それでも、三人で会える時は一緒に遊んだ。でも、どこか私は寂しさを感じていたのね。それである時、公園に犬が捨てられているのを見つけて、その子を飼いたいと思った。

でも、私のおうちは食べ物を扱うお店。お父さんとお母さんに相談したけれど、うんと言ってくれなかった。それに、その犬もなかなか私に心を開いてくれなかった。だからどうしても、お父さんとお母さんに認めてもらいたくて、そして、その犬に懐いてもらいたくて、一生懸命、その子のためにごはんを作って毎日公園に運んだ。お父さんとお母さんは、すぐに諦めると思っていたみたいだけど、私は頑張った。

ある日、その犬は私のごはんをきれいに食べてくれた。私はとっても嬉しかった。お父さんとお母さんも、事ここに至って、私が全部世話をすることを条件に、やっと飼うことを許してくれた。私は、その新しいお友達を「デビット」と名付けた。それからのデビットとの生活は、前に日記に書いていた通りね。

私は、早起きしてデビットを散歩させるのが日課になった。すると、相楽くんも毎朝同じ時間にジョギングしていて、よく会うようになった。相楽くんは朝ごはんの前にジョギングをしているので、お腹が減っているみたいだった。私は小腹の空いた相楽くんに、何か上げられるものはないかな、とお母さんに相談した。

お母さんには「はちみつを使ったキャンディなんかどう?」とアドバイスをもらった。はちみつは元々私の大好物だったし、仲良しの相楽くんのために何かできるのが嬉しくなった。作り方はお母さんから教えてもらったんだけど、子どもの私でもできるようなシンプルなものだった。初めは焦がしてしまったり、熱いキャンディ生地にやけどしたりして失敗したけれど、何度か挑戦するうちに上手にできるようになった。

自分でも納得できるようなものができるようになったある朝、そのキャンディをいくつか持って、デビットの散歩に出かけた。すると同じ時間に相楽くんと会えた。

いつもは挨拶くらいですれ違う程度だけれど、その朝は相楽くんを呼びとめた。びっくりした相楽くんに、私は「いつもお腹がすいているでしょ?朝ごはんの邪魔にならない程度にお腹の足しになるものを用意してきたの。ちなみに私の手作り」と言ってキャンディを差しだした。

相楽くんは私の手からキャンディを受け取ると口に入れて、「うまい。ゆうこちゃんは料理が上手なんだね」とほめてくれた。そして、「これ、売り物になるよ。お店のお弁当のおまけとしてお客さんに上げれば、喜んでくれるんじゃないかな」とすごいアドバイスをくれた。

私は家に帰ると、そのことをお父さんとお母さんに喜んで話した。そうしたら二人ともそれに賛同してくれて、このキャンディをお弁当を買ってくれるお客さんへのおまけとすることにした。お客さんにもこのキャンディは好評だった。私はキャンディを作るのも日課になった。しかもキャンディは、少しお店の売り上げにも貢献するくらいになった。

私はそんなアドバイスをくれた相楽くんのことを、だんだん意識してきたことが自分でも分かった。小学校に上がってからははっきりとこれが「初恋」だということに気づいてしまった。相楽くんはカッコいいし、誰にでも優しくて、他の女の子にも人気があったけれど、やっぱりめぐみちゃんしか目になかったみたい。だから、それだけに私の「片思い」はだんだん苦しくなってきた。

もう長くなっちゃって、夜も遅くなったから、一度ここで終わろうと思う。続きは明日。

<続く>

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