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2016年4月 6日 (水)

「まじめにふまじめ」の重要性

ものすごく久しぶりにブログの体裁を変えてみました。ガラケーも少なくなってガラケー専用のページで読むような時代でもなくなりましたし、そもそもここにいらっしゃる方も少ないですから、URLを読み込む「QRコード」を消しました。また、ブログシステム自体が非常に旧式ですが、Twitterとの連携など、わずかですが進化してきているので、そちらへのリンクを張ったりしております。ページ全体のデザインも変えましたが、思った以上に明るい色なので、また変更するかもしれません。

このブログを立ち上げたのは、「ココログ」のロゴの下に申し訳程度に記されている「2008/05/24」だそうで、もうすぐ丸8年になります。はじめのうちは週に三日は書いていて、一つの記事の分量もすごかったのに、だんだん週一(しかもプリキュアの話題のみ)となり、月一になり、ここ最近は半年全く書いていない状態でした。

特に面白い話題を提供できるわけでもなく、またちょうどその頃「炎上」という言葉が生まれてきて、そうなるのも怖かったので、きわめてひっそりと続けてきました。その結果、8年になろうとしても、トータルアクセス数は23000程度です。アクセス分析のシステムもあるので確認していますが、多い日でせいぜい10アクセス程度で、全くない日も珍しくありません。

前置きが長くなってしまいました。なぜそんな話から入ったかというと、今日書こうとしていることに関係があるからです。そもそものアクセスが少ないこのブログで、アクセスが一時的にあった(コンスタントにアクセスのある記事ではない)のが、2009年4月29日の以下の記事です。

「犬になりたくないけど、味噌汁つかない。\490」

さだまさしが3年ぶりに出したシングル「私は犬になりたい \490」がソフトバンクのCMソングになったことについて書いたものです。この曲は小遣いを一日500円しかもらえないおじさんの悲哀を、「ホワイト学割」という料金体系を提供したソフトバンクに引っ掛けたものでした。

当時は、前年秋に起きた「リーマンショック」が、長い不況にあえぐ日本に追い打ちをかけた頃です。「閉塞感が漂う(その状況は現在も全く変わっていませんが)世相であるからこそ『ふまじめをまじめにやる』余裕を持ちたい」と私は書きました。このCMは話題になったため、私のこの記事は他の方の記事と一緒に当時の「ココログニュース」で紹介※されました。そのため一時的にアクセスが増大し(一日50アクセス以上あった日が2週間くらい続いた)、うれしかったのと同時に、少し怖くなったものです。

それから7年たって、その間にブログはほとんど過去のものとなり、FacebookやTwitter、LINEといった「ソーシャルネットワーキングサービス」、すなわち「SNS」が全盛の時代となっています(個人的にLINEはちょっと違うような気がしますが、私は使用していませんし、SNS自体が定義のはっきりしない言葉なので、そこは触れないでおきます)。

私も前回の休職中に、「おにいちゃんのハナビ」という映画の公式Twitterアカウントをフォローするために、Twitter(低浮上中の本垢)を始めたのが2010年10月です。この「140字制限つぶやきシステム」は、時に「バカッター」という問題を噴出させながらも、その頃から一気に普及しました。

もっとも欧米ではもう「退潮期」に入っており、Twitter社自体も設立以来黒字になったことがないという状況で試行錯誤を続けており、最大の特長である「140字制限」を撤廃するのではないかと噂されています。欧米語は表音文字なので、いろいろなことを表現するのには140字では足りないというわけです。ただ、日本語は「漢字」という表意文字を使用できるという最大の強みがあり、発音だけでは140字を超えてしまう文章でも、漢字を使うことで「圧縮」することができます。また、和歌(短歌)・俳句といった「短文定型詩」の伝統があるため、制限の中で表現することが自然に身についている、ということも日本語の強みです。ですから、Twitterがいちばん盛んに使われているのは日本だ、とも言われており、しばらくはこの傾向が続くだろうという専門家の見方もあるようです。

どんどん本当に書きたいことから離れてしまいましたが、本題に入ろうと思います。

そのTwitterですが、いろいろな企業が自社のPRの一環として、「公式アカウント」を設けています。プレスリリースの発行のお知らせ、製品や事業の紹介、キャンペーンに使用されることが多いのですが、中にはあまりそういうこと自体が目的ではない、「ゆるい」ということで有名なアカウントがいくつかあり、その言動がニュースに取り上げられることもあります。

特に有名なのが、業績不振により、先日残念ながら海外企業に買収されてしまった「シャープ」です。昨年、「虚構新聞」というサイトが「シャープが業績不振により社名の゜(半濁点)を売却検討」というウソ記事を掲載した時に、自身のアカウント名を「シャーフ株式会社」に変更し、「゜がなくなりました。探してください」というツイートで「反撃」し、他企業の公式アカウントを巻き込んで、「゜探し」が盛り上がりました。また、多数の他企業の公式アカウントと仲が良いことでも知られており、特に「タニタ」との関係については、「中の人」がいるにも関わらず、アカウント自体が「擬人化」されてマンガ化されていたりします。

先週金曜日は4月1日でいわゆる「エイプリルフール」でした。この日は「人を傷つけないウソをついても良い日」(厳密には午前中だけだそうですが)ということで、Twitter上にもいろいろな「ウソ」が並びました。そのウソの中には、そういった企業公式アカウントによるものも多くありました。

特に大掛かりだったのは、企業名称が似ている「日産自動車」、「ニッセン」、「日清食品」が共同で行ったもの。日産の開発した日清即席焼きそば「UFO」に似た「USO」が、ニッセンの物流センターに間違って行ってしまったというニュース仕立て。NHKニュースにもなったそうです。

「タカラトミー」は、「24時間耐久マラソン」よろしく、「おもちゃ作りに子ども心を反映できるように、役員全員を幼児にした」というニュースリリースを深夜0時に始めて、それから一時間ごとに自社の玩具をもじったもののみならず、他の公式アカウント同士との繋がりを生かしたジョーク商品を次々に紹介していました。中には本当に欲しくなりそうなものもたくさんありました。

でも、こうした「ジョークが通じない」人が少なからずいらっしゃるんですね。この場合の「通じない」というのは「そのまま騙される」ということではなく、「目くじらを立てる」ということ。「こんな不真面目なことをしているから業績が落ちるんだ。真面目にやれ!」といったようなリプをいくつか見ました。

確かに公式アカウントの中の人は、その会社に勤める「会社員」です。また、ほとんどの会社が「インターネットの業務外利用」を禁じています。私も会社のパソコンからは、Twitterサイトへアクセスすることすらできません。

でも、こうしたSNSは、広報・宣伝・営業・採用活動などのために重要なツールとなっていますから、全く利用できないのは「機会損失」ですし、それこそ「仕事になりません」。だから、中の人は特別に許可をもらってやっています。ただ、これだけが仕事ではなく、他に担当業務があります。それでも目立った意見にはリプを返したり、先の24時間耐久にように、深夜に及ぶ場合もあります。本当に頭が下がります。

それだけに、その一見「ふまじめ」なツイートだけを見て、中の人のみならず、その企業まで「ふまじめ」に見られるのは、私は残念に思います。

また、先ほどの「USO」や「タカラトミー」の例のように、複数の企業が連携して行うような「大々的なウソ」の場合は、そこに至るまでの「過程」に何か月もかかっているはずです。特に、他企業の商標・意匠・キャラクター等を使用する場合は、権利関係をはっきりさせないと後々大変なことになるので、それだけでも、全体のジョーク制作期間の半分以上が費やされていると思います。それだけ「コスト」がかかっているのです。

そうすると、「そのコストを本業に回せ。そして削減しろ」という「ごもっとも」な反論が当然のごとく出てきます。

でも、もの・サービスが売れない時代、しかもほとんどのもの・サービスが似たり寄ったりで成熟してしまった時代、何に「訴求力」を持たせるのか、どこに「付加価値」を求めるのか、ということが大きな課題であり、どの企業もそれに頭を悩ませているはずです。「低価格」はもう限界です。消費者としては安いにこしたことはありませんが、企業にとってはそれでは「チキンレース」となり、業界全体が共倒れになるでしょう。

私は経営コンサルタントでもありませんし、経済については全く素人です。ただ、その「訴求力」と「付加価値」のヒントは、こうした公式アカウントの「ジョーク」にあると思うのです。

先ほども言いましたが、公式アカウント同士が連携してジョークを演じるためには、権利関係をはっきりさせるために、綿密な打ち合わせがあったはずです。ただ、それは「法的」なことに過ぎません。それよりも「どういうウソならフォロワーは喜んでくれるのか」とアイデアを出し合ったことに、もっと時間が費やされたはずです。

それによって、たくさんの「ジョーク商品」が生まれました。そして、フォロワーにも「欲しい!」と思ってもらうことに成功しました。そうすれば、本当に商品化されるかもしれませんし、そこに至らなくても、「この会社には好感が持てる」と他の商品を買ってもらえるかもしれません。そして、その連携に加わる企業が増えれば増えるほど、アイデアの源泉は増えますし、それによって生まれる「利益」も増大するはずです。

まあ、実際のビジネスはそんなに甘いものではないことは分かっています。それに、これまでに挙げたシャープ、ニッセン、タカラトミーはすべて「業績不振」にあえいでいます。しかし、本当に「強い人」は「苦しい時にこそ笑える人」なのです。単なる「おふざけ」ではありません。「まじめにふまじめをする余裕」が重要です。必ずやこれらの企業は甦ってくれることを心から願っています。

※オリジナルの紹介記事は失われましたが、完全パクリの記事がここにあります。

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